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THE RERACS for Altamira&Unlimitedlounge vol.2

〈vol.1〉から続く、

THE RERACS for Altamira&Unlimitedlounge

長編インタビュー。

 

〈vol.1〉では素材について、こちらの〈vol.2〉では

それぞれの品番に対するデザインについてお話を伺いました。

 

 

 

 

 

M&U: 次は今回お作り頂いた商品に関してお聞きしたいです。

THE RERACSのシャツって一目見て”美しい。”と

訴えかける強さがあるなと思っていて

このカフスとか襟の立体感は意識しているのでしょうか?

 

 

NM:そうですね。

 

THE RERACSの商品の全体的になんですけど

芯を何種類も使うっていうのが特徴です。

私は大手のメーカーにいたことがないからわからないのですが

基本的には芯は1-2種類しか使わないっていうのが普通のようです。

 

 

M:つまり御社の洋服はそうではないってことですね。

 

 

NM:ブランドを始める時に様々な自分達が所有している海外のメゾン

のシャツとかパンツとかコートとか仕様を勉強する為に見ていて、

日本のブランドと大きく違っていた所が芯の使い方だったんです。

メゾンのそれは凄くしっかりしていて、要所要所のウエストや襟や

カフスやきっちりと留まってホールドされがしっかり出る様な

作りになっているのは日本と海外で全然違っています。

 

 

M:そうなんですね。

表のデザインというよりも内部を研究されていたのですね。

 

 

NM : 実際にメゾンのシャツを解体して中を見てどういう芯を

使っているのかっていうのを最初の頃はやっていました。

私達の作る洋服は同様に芯を何種類も使っていて、劣化を

防ぎたい、着映えをしっかりしたいところは固めの芯を張るとか

シルエットが邪魔しないところは柔らかめな芯を使っています。

大体このシャツでも3〜4種類は使っていますね。

アウター類も同様です。

 

 

NY : 工場さんから限定されたりします。

 

 

M:限定されるだなんて初めて聞きました。

御社がストイック過ぎるのかしらね(笑)。

そしてこの芯は、こことここで違うんですね。

 

 

NM:はい。一部は裏と表で変えているものもあります。

片面だとガチガチになるのでそれを内側だけ柔らかくしたりとか

芯一つでも表情や着心地が変わっていくんです。

 

 

 

 

 

NY:メゾンの芯の使い方にもデザイナーの癖があります。

あの人はこうやるよねとかこの人はこうだよねとか。

 

 

U:やはり一流の人ってレシピがあるんですね。

めちゃくちゃ勉強になります。

学生の時無理をしながらメゾンを買っていて初めてTHE RERACSの

洋服に袖を通した時に日本にメゾンの様なクオリティのブランドが

あるんだと感動した記憶があります。

 

 

NY:結構メゾンの服って設計の上にデザインが成り立っているん

です。だからデザインだけしてれば良いってわけじゃなくて裏側

の設計が理にかなっているんですよ。逆にいうとダメな部分も

あって、これ良いと思ったけどこんなんかってこともあります笑

 

 

 

U:面白いお話ありがとうございます。

デザインは良いけど中身が、、、ってことは作り手の視点からする

といろいろありそうですね。受注会でお店に来られた時に

倉橋さんの視点で洋服を分析してもらうのが非常に面白いので

5/10.11日の受注会でもつい質問攻めしてしまうかも(笑)

今回の企画も会話に挙がったドレスシャツ工場さんで

縫製しているのでしょうか?

 

 

NM:はい。

ドレスシャツはその工場さんで縫ってもらっています。

シャツファクトリーのトップオブトップですね。

 

 

M&U : 仕上がり本当に美しいですもんね。

お客様にお届けできることが楽しみになってきました。

そして、今回のアイテムをご説明頂けますでしょうか?

全6型(メンズ4型/レディース2型)となります。

 

 

U:まずはメンズのプラケットシャツですね。

 

 

NM:ビブフロントというタキシードのディテールのこのパーツは良い

意味でモダン&クラシックなデザインなんですが、もっとモダンに

させたい。もっとプラケットシャツが愛されて欲しい。と考えた時に

どの部分を要素を残してどの部分を削るかっていうところで

シンメトリー性を保つことを辞めて極端に削っていった

結果がこうなりましたという感じです。

 

 

U:片側をなくした感じですね。

このディテールにそんなストーリーがあったとは、、、

そしてこの素材のプラケットシャツは実は初めてですよね?

 

 

NM:ハーフスリーブでは展開していましたが長袖は初ですね。

夏場はフィンクスコットンよりもこっちのほうが優秀なので。

 

 

U:確かに長袖はコットンのみで展開されていましたね。

ご無理聞いて下さって本当にありがとうございます。

 

 

 

NM:次はレディースのプラケットAラインシャツです。

全部直線的にリラクスって見えますが、裾のカーブとか細かく

ラウンドしていて人間の視覚的に直線に見えるカーブに見える

作り方とか、あとは後ろのテールのラインに白々しくなるものと

ならない物が自分達の中にあって、こちらでいうと脇が上がらないと

後ろに下がっている時のここのカーブ感が綺麗にでないんですよ。

 

 

M:前見頃と後ろの分量が違いますね。

 

 

NM:裾回しでいうと170ぐらいあります。

モッズコートのAラインと同じぐらいですね。

どうしても洋服ってこのゆう分量で作ると

首が後ろに吊ってしまうのでそれをバンドカラーで解消しています。

 

 

M:なるほどね。この重さでバランスとっているんだ。

横はドレスシャツのガゼットをつけているんですね。

ここの縫製めっちゃ難しそう。

 

 

NM:普通はパイピングとか見返しにするんですけど、見返しにして

しまうと夏場に重さが出てしまうのとパイピングにした場合

そこの質感の差に量産性が見えてしまうんですね。

できればドレスシャツのように全部統一して

すっきりした見え方になって欲しかったんです。

 

 

M:結構二の腕のところのバランスもちょうど良く

隠れて良いですね。本当に年齢問わず着れそう。

 

 

NM:フレンチスリーブですね。

これぐらいのほうが着やすいのかなと。

夏場密着度が減りますし、夏場涼しく軽やかに着れるかと思います。

 

 

NY:次はメンズのサイドジッププルオーバー。

こちらはこの素材が開発されたからです。

TheCLASIKの田中氏がずっと布帛のTシャツを作りたいと言って

いて、例えばコットンで作ったとして、ファスナーやボタンを

つけたとしても悪い意味で制服感が出てしまいますよね。

どこかドクターっぽかったりマリンっぽかったり、

だから比較的に厚手の素材で皆様は作るケースが多いですよね。

 

 

U:確かに。

でもこの素材であれば布帛だからといってマイナスな点は

一切ないですしある種究極系かもしれませんね。

インナーでも良いし、真夏はショーツで合わせたり。

 

 

NY:要はロンTですね。

布帛のTシャツってTシャツを超えるんじゃないかと思いました。

接触冷感性とか通気性とかシルエットの形成とかそうゆう部分で

開発されたアイテムです。でもカフス無しの抜け感があるのは、

民族衣装らしくなってしまうしこの素材に対してそれは

違うかなというところでカフスで留めを作っています。

 

 

U:カフスはインナー使いで袖口の演出に良い仕事してくれそう。

あと、ベスト類で合わせる感じも良さそうですし楽しめそうですね。

肩ジップのレザーは洗えますか?

 

 

NY:はい。ZIPはウォッシャブルのレザーにしています。

 

 

NM: レディースのサイドジップドレスです。

この素材が開発された時に女性向きだと思っていました。

当たり前ですけど、シワにならなくてドライタッチで、

この着丈の長さのシルエットを一日中キープできるものって

カットソーかこの素材ぐらいしかないと思うんですね。

 

M:うんうん。確かに。

 

NM: 今すごく多様性のシルエットがある中で、例えばAライン、

バルーン、バレルがあったり結局一日生活していく中で座ったり

立ったり、動いたり寝転がったり結局シワになって本来出したい

シルエットが崩れてしまうんですね。

袖周りのシルエットやボリュームだったり。

そこは女性らしくイージーケアが魅力というよりも常に朝着た時から

生活の中でずっと同じシルエットを美しくキープし続けることって

凄く良い部分だと思います。

 

M:1日中 キープしてくれるのは夢のような話ですね。

 

NM : カットソーでこの立体感を出そうとするとやはり厚手に

なってしまう。軽くてパンとシルエットが出てシワにならない

ロンTドレスですね。

 

M:そしてメンズとは袖のボリュームは変えている感じですか?

 

NM:そうですね。1・5−6倍。この部分はボリュームを出して

いて、一枚でちょうどよく着られるようになっています。

 

M:スリットが深いのも素敵ですね。

 

 

 

U:メンズのバンドカラーショートスリーブですね。これは新型に

なるので私を含めたリピーターが反応して下さるんじゃないかと。

 

 

NM:今までではドロップショルダーが多かったのですが、ジャスト

気味というか少し抑えめになっていて綺麗めな雰囲気にしています。

カフスが幅広で芯も中間ぐらいの硬さを使って立つような感じ。

U:袖のカフスのアクセントとシルエットのおかげでメリハリが

生まれるし、袖口に隙間ができるのでとにかく涼しいでしょうね。

背面のタックも意図があるのでしょうか?

 

 

NM : デザインとしては、イギリスの貴族用の寝巻きがベース

ですね。ヴィンテージの原型はタックが入っているんですけどより

深くして、運動量を使いながらただただまっすぐに落ちるように

デザインしています。そこはわざと癖があるデザインがアイコンになっています。

 

 

 

U:これで最後です。

 

NM : 定番のパーフェクトシャツ。

仕様はドレスシャツの仕様にしていて少し襟は小さめです。

 

 

U:なぜパーフェクトなのですか?

 

 

NY:デザインに関しては、最初は他者との違いを意図してプロト

タイプを作り、使用していく中で余分だなと思うようになっていき

素材の魅力に気づいて素材が魅力的だからこそ、もうデザインは

いらないんじゃないかって話になって、ただただ伝統的な

ドレスシャツの製法と現代的なシルエットってところで

デザインを全部削ったデザインされていないシャツです。

 

 

U:なるほど。だからバックヨークもないし、背中に

ステッチを出したくないからタグもこの場所なんですね。

 

 

NY : バックヨークとかもあるとシルエットの邪魔しちゃうんで、

現代の寸法でいうとを使う必要がないんですね。

リラクスの中でもアノニマスなプロダクトかもしれない。

特にデザインしていくっていうよりはここいらないんじゃないか

ここいるんじゃないかっていう機能における出し引きしていった結果

何もいらなくなった。一番ベーシックな物は美しい。究極のもの。

なのでパーフェクトシャツという名前です。

 

 

U:ありがとうございます。

 

 

 

NM:今回綺麗な黒ができて良かったですね。

 

NY:やばい黒になるときもあるんで黒って難しいんですよ。

素材の特性上真っ黒にはならないんですけど、浅く入ったり、

青みに触れたりするし一回失敗すると直せないので。

 

 

M&U:素敵に仕上げて下さりありがとうございます。

インタビューも快く承諾して下さり特別な企画になりました。

 

これからもどうぞ宜しくお願いいたします。

 

 

NM&NY:ありがとうございました。

引き続き宜しくお願いいたします。

 

 

 

 

 

 

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